こんにちは。与野腰痛センターです。

手首や肘、指が痛くなると、どうしても痛みのある部分に目が向きます。しかし、腱鞘炎を見るとき、まず「この場所に負担がかかったのはなぜだろう?」と考えます。

腱鞘炎は、手や指を繰り返し使うことなどによって、腱や腱鞘に負担がかかり、炎症が起きて痛みが生じる状態です。そのため、手や指を動かす筋肉が、どのように使われているのかを確認することも重要です。

例えば、指を動かす筋肉は前腕にあります。前腕の筋肉は肘につながり、さらに上腕、肩へと続いています。そして腕を動かすときには、肩甲骨や胸郭も一緒に動きます。

つまり、手首や指を動かすだけでも、実際には腕全体、肩、胸郭まで関係しているのです。

そこで当院では、痛みのある場所だけを触るのではなく、全身の筋肉を触り分けながら、筋肉の緊張を確認していきます。

「前腕の筋肉が硬い」
「肘の周辺に緊張がある」
「肩の動きが悪い」
「肩甲骨が動きにくい」

このような身体の状態を一つずつ確認し、筋肉のつながりをたどっていきます。

さらに、筋膜や関節の動きも確認します。

大切にしているのは、痛みのある場所を見つけることだけではありません。身体のつながりを見ることです。

例えば、肩や胸郭が十分に動かない状態で腕を使い続ければ、前腕や手首の筋肉が余分に働くことがあります。その積み重ねによって、手首や指に負担が集中している可能性もあります。

だからこそ、腱鞘炎を考えるときには、手首だけ、指だけを見るのではなく、筋肉・筋膜・関節・骨格を含めた全身の動きを確認することが大切です。

当院では、関連している筋肉を触り分け、痛みのある場所から筋肉のつながりをたどりながら、肩や肩甲骨、胸郭まで確認します。

長引く腱鞘炎を施術で改善した症例・中華料理店主の実例

今回は、数年前から右肘から手首にかけての腱鞘炎に悩んでいた、中華料理店を営む方の症例です。

来院されたときは、右肘と手首の痛みが強く、ここ1週間は仕事を休んでいるとのことでした。仕事では中華鍋などを扱うため、腕や手首に負担がかかることも多いそうです。

まず身体を触察していくと、右肘や親指を動かす筋肉に強い緊張と痛みがありました。

さらに気になったのが、上腕骨の硬さです。特に骨の周辺が非常に硬く感じられたため、詳しくお話を伺うと、20代の頃に腕を骨折した経験があるとのことでした。

この過去の骨折の後遺症からくる腕の動きの制限が、長年の仕事による負担と重なり、肘から手首、親指周辺に負担をかけているのではないかと考えました。

そこで、痛みのある部位を施術するのではなく、ます後遺症で硬くなっている上腕骨周辺の骨膜組織を丁寧に緩め、次に前腕の動きを整えていきました。

その後、右肘や親指を動かしている筋肉を一つずつ確認しながら緩め、特に負担の大きかった親指周辺の筋肉と腱に対して施術を行いました。

数回の施術を行う中で、肘から手首にかけての痛みが徐々に軽減。動かしたときの負担も少なくなり、最終的には仕事に復帰できるまで改善しました。

ただ、仕事に復帰すると再び腕や手首に負担がかかります。そのため、自宅や仕事の合間にできる簡単な対処法もお伝えしました。

今回の症例で大切なのは、腱鞘炎だからといって、痛みのある肘や手首だけを見るのではなく、肘・前腕・親指など、実際に手首の動きに関係している部分まで確認することです。

長年の仕事や過去のケガによって身体の使い方に変化が残っていると、それが現在の負担につながっていることもあります。

「手首を休ませても繰り返す」「指を使うとすぐ痛くなる」という方は、痛い場所だけではなく、身体全体の使い方から見直してみてはいかがでしょうか。
連絡お待ちしております!